• Akiko Momose

人類の集合意識に残る戦争の傷を四世代に渡って癒している

1973年生まれの私の両親はいわゆる団塊の世代と言われる人たちで、終戦直後に生まれました。当時は戦争のせいで物資が枯渇していて、社会が整っていなかった時代です。


私の祖父母は、第二次世界大戦を経験した世代でした。祖父は二人とも出征していますし、父方の祖父は職業軍人でした。


私たちの世代では想像もつかないことですが、敵を殺すこと自分が殺されるかもしれないことが日常だったのです。


そういう非人間的な壮絶な経験をした人たちが、何の心理的手当も受けずに戦後日常に戻り、結婚して家庭を築いたのですから、凄まじいことです。


戦争による心的被害は家庭内で子供へと引き継がれ、そのまた子供へと引き継がれ、今は第4世代くらいにまで来ているわけです。


両親の世代は戦争の痛みや傷をモロに引き継いだ世代だと言えるでしょう。まだまだ意識が暗く、無意識が多い世代です。自分を客観視できず、自分がどのような被害を受け継ぎ、また子供に引き継がせているのか理解できる人がほとんどいません。


私の世代に来てようやく人々は目覚め始め、「これは何かがおかしいんじゃないか」と、社会も変化し始めました。アダルト・チルドレンと呼ばれる人たちが認識され始め、機能不全家庭で育って受けた毒をデトックスする解毒作業に取り掛かり始めたのです。


今の10代20代の世代は、いまだその傷を深く引き継いでしまっている人たちもいるけれど、以前に比べれば傷の深さや大きさは小さくなってきていると感じます。


歴史の中では終戦から70年を数え、完全に過去のこととなっているかもしれません。ですが、戦争が人類に残した傷跡は、今なお家系の中に引き継がれているのです。


私たちの役目は、自分が引き継いだ傷と痛みをしっかりと認識し、一人ひとりの責任においてそれを癒して毒素を解毒すること。これを個々が行うことにより、人類の集合意識に残る戦争の傷は、少しずつ癒えていくと感じています。


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